私たち夫婦が移住場所を探すときに気にしたのは「子育てに優しいか?」。ココ上石津は大垣市の飛び地で、大垣市は子育て世代に優しいとのこと。

  • 子どもが18歳まで入院・通院ともに医療費が無料
  • 保育園費が全国平均の約半額 (※支援センターで聞いた話)

ならば!と思ったが、実際に住んでみて実感したのは、田舎での子育ては同居前提!核家族に厳しいです。そして田舎の人が「普通」って思っていることが、移住組には普通でないことを分かって欲しい。

子育て世代は親と同居が当たり前!

田舎の子育て世代は、ほとんどが親と同居。同居じゃない人もいるけど、隣の家に住んでいたり、超ご近所さんに親が住んでいるケースばかり。だから親に子育てを手伝ってもらえるんです。

だから核家族は移住組ばかり。しかもその移住組でも大人だけの世帯が多いから、保育園・小学生の子供もちは少ないんですよ。だからこそ理解してもらえないことも多くて、苦労してます。

ママ

周りのお友達は、おじいちゃんやおばあちゃんと同居が多い。でも我が家は核家族だから、娘はちょいとさみしがっているところはあります。だからか両親と会うと、娘は嬉しそうだよ!

保育園で標準保育はない。短時間保育のみ!

保育園には短時間保育と標準保育の2種類あるんですよ。短時間だと最長で8時間。標準だと11時間です。で、親と同居だと、例え両親がフルタイムの共働きでも、無条件に短時間保育になるんです。

だから今娘が通っている保育園の園長先生に、試に標準保育があるか聞いてみたらこう言われました。「みなさん、同居ばかりの方なんで…」。

要するに、やんわりと標準保育を断られたんです。パンフレットに記載はあるけど、同居ばかりで標準保育の子供がいないから、やっていないんです。

田舎では少人数保育なんで、保育士さんの数も少ない。だからこそ、やっている余裕もないのはわかります。でもねぇ。親が頼れるのは、保育園なのに。

ママ

私はパートだから短時間保育で対応できるけど、共働きでフルタイム勤務だと、標準保育じゃないと無理。だから、わざわざ隣の地区の保育園に子供を預けている夫婦もいます。保育園に預ける前に、パンフレットで確認するだけじゃなく、保育時間がどうなっているのかを確認するのが大事だよ!

人数は少なくても保育園の行事はしっかりある。PTAは大変!

園児は少ないけど、保育園の行事は多いです。だから巷のPTAの役員は、”当たったら不運”ではない。PTAは必ずやらなくちゃいけないんです。だって、子供の人数が1学年3~8人と少ないから!

しかも他のママさんから教えてもらったのは、イベントの前にママたちが集まって、話し合いがあるんだけど、ある年は子供のお迎えに行った後が話し合いタイムとなったそうな。そうなると当然、夕方から話し合いがスタート!

遅くまで話し合いが伸びちゃうと、話し合いの際中に子供のお迎えに親たち(子供の祖父母)がやってきます。周りの子供はお家に帰っていくけど、でも移住組には、当然そんな親はいません。子供達から「お腹すいたー!」って騒がれて、それが大変だったそう。

ちなみに話し合い時間なんかは、PTAの親で決められるとのこと。私の時は、そこんところも考慮してもらおう。でも行事が多そうだから、マジで大変そうだ~

学童がない上に、小学校になると帰宅時間が早い日も!

この地区には学童がありません。隣の地区にはあるけど、ここでは親と同居ばかりだから、学童が必要ないんだろうな。

それに子供が小学生になると、週1日は今の保育園のお迎え時間よりもお早い帰宅。しかも小学校では行事やなんかで、早い時間に帰宅する日が月に1日はあるとのこと。核家族で親を頼れない、働いているママはいったいどうすれば…?

もちろん小学生も児童が少ないから、PTA役員は当然回ってきます。しかも田舎は一人っ子が少ないんですよ。兄弟がいる子が多い。だから子供が保育園、小学生、中学生とまたいでいると、それぞれで役があったりで大変とのこと。うん、大変そう。

資源回収は保育園生から頑張ります!

資源回収は年3回あります。資源回収で集まったお金は、保育園と小学生のPTA会費になるから、娘が保育園になってから、我が家も担当しています。親が車で家を回って資源を集めて、小学校にもっていくんだけど、子供の出番はなくて、親だけの頑張りです。

ちなみに地域との密着が高いからか、ほとんどの近所の人が資源を出してくれているのには驚いた!

塾や習い事を始めると遠いから大変!

塾や習い事を始めると近くにはないから、徒歩ではいけないから、親の送迎が必要です。大きいところだと、「送迎付き」のバスもあるけどね。遠いと車で片道30分コースもあるから、夕食の時間にかかってくるから通うためのいわゆる「塾弁」なんかも必要になるとか!兄弟がいて、習い事も違うと送迎が大変そうや…。

ちなみに小学生になると、スポーツ少年団に入る子もいて、そうなるとほぼ毎週、日曜日は送迎が必要になるそうです。スポーツやるにも、習い事をやるにも、大変です!

ママ

私は町っこ育ちだから、ソロバン、ピアノ、習字、英語(クモン)なんかを習っていたけど近かったから、自分で自転車で通っていたよ。田舎だと自転車では行けないから、習い事一つでも大変だぁ~


子供会費が高い!

驚いたのは、子供会費が高いこと!自治会費も3000円/月とお高いけど、子供会費は1000円/月年12,000円だよ!

しかも子供会費は世帯ごとの金額だから、子供が1人だろうが、3人だろうが、同じ金額とのことです。我が家は一人っ子だから、ちょいと複雑ですわ。ちなみに一人っ子率は低くて、ほとんどは2人、次に3人です。

子供会では年に1回バスをチャーターして、家族みんなでお出かけするとのこと。その行き先が遊園地だったりと豪華なことには、驚いた。私が子供の頃は、子供会ではお神輿担いだり、爆竹や花火をやったり、公園に行ったりくらいだったのに。…時代の流れ?それとも地域制?

ちなみに保育園から子供会に入会なんです。でも我が家は、話を聞いて断らせてもらいました。他の子供はみんな小学生で、小学生が喜ぶような遊園地(絶叫系)は、娘には早すぎて楽しめないから。こういうところ、図々しい私です。

児童館が遠い!

保育園に入園するまで、私はよく児童館を利用していました。でも田舎に移住したら、児童館が遠くて、利用頻度は減りました。だって最も近い支援センターでも、車で片道20分ほどかかるんだもん。土日やってないし。ちなみに児童館だと、車で片道30分コースです。遠いよ~。

ってことで、もっと近くにある公園に連れて行くようになりました。児童館はイベントがあって、楽しんだけどね~。

高校生活3年間は車で片道30分の送迎するのが当然!

高校は近くにありません。何よりも驚いたのが、子供が高校生になった頃が一番大変だという話。なんとここでは朝も夕方も親が子供を近くの駅に車で送迎するのが基本なんですよ!

ちなみに近くの駅といっても、歩いて行ける距離ではありません。ド田舎だから、車で片道30分コースです。もちろん電車の本数も少ないから、ご近所のママさんは朝5時台には、家を出ているとのこと!この送迎は親としても超大変で、しかもガソリン代も半端ないとのこと。

しかも驚いたのは、それが当たり前になってるんですよ。だから、みんな言います。「私もやったけど、大変だった~」って。つまり、”私もやったんだから、あなたもやるのよ。それが親の義務よ”って雰囲気なんですよ。

そんなの、毎日やるの?それが当然なの??

しかも高校に通うために朝早く家を出るのが嫌だった。だから、”自分の子供に同じ思いをさせたくない”と、若い人が地元から出て行っちゃうとのこと。そりゃー、そうなるだろうなー。何とかしないと!

娘が高校生になったら、その間だけ、高校に近い場所に住もうかな~。

尚、中学校は別の地区にあって、スクールバスでの通学です。我が家はバス停に近いから大丈夫だけど、遠い家だと、親がバス停まで車で迎えに来ているのを見かけます。しかも土日に部活があると、スクールバスがないから、親が送迎するとのこと。大変ですわ。

田舎では地区の集会は夜ばかり。子育て世代は大変です!

田舎では地区内の行事がしっかりとあります。私の住む地区では、月1回の神社の掃除、年1回には総会、他にも秋祭り、バレー大会なんかもあります。

月1回の掃除とかは、世帯当たり1人が行くから、我が家は基本は私。でも他の世帯で来るのは親世代ばかり。私と同年代の子育て世代なんて、いません。ご近所づきあいは、親世帯が基本だな。

で、困るのが、総会とかの○○集会。集まりは夜に開催されるんです。たいてい夜7時~9時頃まで。その時間って、子育てママは外出しにくいんですよ。だって子供を寝かすという大事なお仕事があるから!普段はパパっ子でも、やっぱり夜はママに来るんだよねー。

ちなみにそういう状況を説明しても、ご近所さんに言われたことあります。

おばさん

だったら子供を一緒に連れて行けば?そうすれば参加できるでしょ!

言うのは簡単。でも連れて行ったらどうなるかは、火を見るよりも明らか。娘は人見知りが激しいし、夜はネムネムモードだから、泣いたり、騒いだり。会議なんて聞ける状況じゃなくなるよ…。

しかも同じ子育て世代でも、みんな親と同居だから、おばあちゃんに見てもらえる。だから核家族の大変さを分かってくれないんですよ。しっかり説明して、どうにかわかってくれるかなぁ?ってくらい。だから子供が小さいうちは、本当はやらなくちゃいけない役を断らせてもらったこともあります。申し訳ないけどね。

周りからブーブー文句を言われてるだろうけど、田舎では周りから何を言われても気にしないスルー力が必要です。

田舎では子供を夜に連れ出すのも普通。感覚が違う!

田舎に移住して驚いたのが、夜でも子供を外に連れ出すこと。もちろん親つきだけど。地区でバレーボール大会があって、その練習が夜7時~9時にあったんだけど、我が家はどちらかは家で子供を見て、もう1人が参加するスタイル。でも他の家族は子供を連れてきてたんです。

私は、子供の頃に夜に外出するという経験をしていない。記憶にあるのは、お正月に親せきの家に行って、晩御飯食べて家に帰ってくるときくらい…かな?ちなみにパパリンも同じ感覚。だから子供を夜に外に連れ出す感覚が、我が家にはありません。だからビックリした。…時代の変化?

他にも子供会の集まりに行った時も、子供も一緒に来ていました。そういうもんなんだろうな~

田舎には危険な生物がいる!特に怖いのがマムシやムカデ、スズメバチ!

田舎は自然の宝庫。ある程度の虫は覚悟していたけど、ココでは予想の斜め上をいきます。ミミズなんてみたことないでっかいサイズだし、ヒルやムカデもいます。ムカデもでっかいボスクラスサイズだし、蚊も異常にでかいし、やたら強力。スズメバチも普通にお庭を飛んでます。

特に困るのがムカデ、スズメバチ、マムシ!マムシなんてかまれたら、大人でも入院で数か月コース。子供なら命の危険です。ムカデも家の中に普通に侵入してくるし、ムカデに噛まれたら超痛いらしいし、赤ちゃんなら病院コースです。

それでも親の心配はどこ吹く風で、娘は草むらにズンズン入っていくし、ママはハラハラしっぱなし!愛犬も除草剤がかかった草を散歩中に食べたからか、嘔吐&下痢したし。子供連れと愛犬連れは、田舎暮らしは要注意です!

田舎ではみんな知っている事ばかりで、戸惑うことばかり!

コレは子育て世代だけではない全世帯が思うことだけど、田舎では昔から住んでいる顔なじみさんばかり。だから地区内の行事は、みんなは既に知っています。でも移住組は知らないことばかりなんです。それが困ることは、結構あります。

例えば地区のバレーボール大会。会場が3つあって、その会場が離れていたんです。でもそんなことは、地元の人はみんな知っていても、初参加した我が家は知りません。開会式が小学校で開催なんても、知りません。バレーする会場に不通に行ったら、誰もいませんでした…

神社の清掃は雨が降ったら中止というのも最初は知らなかったし、何かイベントがあるたびに私は聞くようにしました。だって、知らないんだもん!

田舎では子育て世代の負担が大きい

田舎暮らしでは、子供が自然の中でのびのびできる!と思っていたけど、子供が少ないからこそ、親の負担は大きいです。それを覚悟しておいてください。

でもそんなキレイな自然の中で、子育てはできるよ。川遊びをしたり、木の実をとったり、草を摘んだり、カエルをとったり。おかげで我が家の娘はたくましく育ってます!

田舎で暮らすには何を優先するか?これが大事です。

我が家の場合はパパリンの療養が一番の目的で、それができている。それに娘は成長がゆっくりだから少人数の保育園がぴったりなんですよ。そういう意味で、田舎暮らしの選択は正しかったんだろうな~。